吉野屋!

カツ丼は食べるが、牛丼はあえて食べるほど好きではない。なので、わたし自身は吉野屋にもあまり縁がない。息子が食べるので、出かけたついでに頼まれて弁当を買いに行くようになり、ついでにたまに食べるといった感じか。金沢でイートインで食べたのは記憶にある限り1回だけかもしれない。その時は、アベックや女性が連れ立って食べているのに違和感をおぼえたのを覚えている。北陸にはあまり店そのものがなく、90年代に倒産前に一度東京で食べた、なんだか現在よりも色が濃く、タマネギも分厚かったような記憶がある。
そういうわけで、アレゲな方々ほどには執着があるわけではないが、安定した製品作りや、BSE で北米産牛肉の調達ができなくなった状況でどのような切り口を見せるのか興味はある。最近は松屋の後塵を拝しているようだが、ただ北米が回復するのを待つだけなのか。また、上位資本の西武グループが会長退陣後の整理でごたごたしているが、グループ会社としては今後はどうなるのだろうか。
本は、前半の歴史や店舗のバックエンドについては面白かったけど、もちょっとサプライチェーンに切り込んでほしかったかも。章立てが細かくてネタも分散しているので電車なんかで読むにはいい感じ。前半は面白くてほどほどのスピードで読んだけど、後半は消化試合のように気が向いた時にトイレで読んでいたので、読了までに時間がかかってしまった。2001年の出版なので現在の状況についての続編も読みたいな。誰か書かないかしらん。

吉野家! (広済堂文庫)

吉野家! (広済堂文庫)

オリジナルの単行本はこっち。
吉野家!―新国民食

吉野家!―新国民食