コンセプトデザインの違い

SONYPanasonicが勝てない理由は何なのかというのを、通勤の渋滞の中で考えてみた。今日は寝不足なので、何かを考えるには思考が発散しないのでちょうどいい。
iPodは、大量のデータを持ち歩く時代のコンテナはどういうものになるだろうという検討から生まれたのだろう。単純なコンテナは、すでに外付けハードディスクがあるけれど、それだけならほんとうに入れ物になってしまって、そのうちデータ転送が完全にネットワークになると不要になってしまう。個人が移動中にも使える入れ物、収納したデータを簡単に利用することができるもの、そういうものがほしかったのかもしれない。
入れ物以外の何がしかの機能が音楽プレーヤーになっているのは、たまたまその時点で実装が楽で、既存のビジネスモデルに合致していただけにすぎないのだろう。iTunesは、そのコンテナにデータを移入するための窓口だ。2つで1セットの製品でそれは不可分だ。だから、iPodiTunesもベースデザインやインターフェイスをほとんど変更せずに、リッピングからiTMSpodcast, videocastという流れに乗ることができたのだろう。それは入れ物と入れ方だったので入れるものは自由に変更できるから。
これは、日本のメーカーにできない発想なのかもしれない。はじめから、音楽プレーヤーと決めて作れば、いいものは作るが、機能に特化しすぎて発想の幅が広がらない。すぐに古くなって魅力がなくなってしまう。2つも3つも機能デバイスを持って歩く人のことを考えていない。