本の販売、2兆円割れ確定 09年、雑誌離れ加速

出版科学研究所(東京都)は25日、2009年の書籍・雑誌の取次ルートにおける推定販売金額が1兆9356億円だったと発表した。2兆円を下回るのは21年ぶり。前年と比べて4.1%、約820億円の減少。売り上げの6割近くを占めてきた雑誌は12年連続のマイナスで、推定販売部数も過去最悪の落ち込み率だった。売り上げ減を値上げで補っているのが実情だ。
雑誌の推定販売金額は1兆864億円。減少傾向が底を打つ気配はまったくないという。推定販売部数も6.9%減り、22億6974万部だった。平均価格は前年から3.3%上昇の495円で、値上げが読者離れを加速しているという指摘もある。
書籍の推定販売金額は、8492億円。ここ数年は「雑誌不況」といわれてきたが、09年は雑誌の3.9%減よりも悪い4.4%減となった。100万部を超えたのは、村上春樹著「1Q84」(新潮社)の「BOOK1」「BOOK2」と、出口宗和著「読めそうで読めない間違いやすい漢字」(二見書房)の2タイトルだけだった。
雑誌の価格上昇に対して、新刊の平均価格は下がった。前年より2.1%減の1146円で、デフレの深刻化による読者の低価格志向があるとみられる。
同研究所は「雇用環境が悪化し、可処分所得も減少したことが強く影響した。雑誌広告の激減により出版社の収益が悪化、創刊活動が停滞し、休刊誌が相次いだ。出版を取り巻く環境が一段と悪化した年だった」と分析している

グラフは落ちる一方だなぁ。