『Think Simple アップルを生みだす熱狂的哲学』P313-317より抜粋

http://pr.nhk-book.co.jp/think_simple/archives/238

 これが複雑怪奇に肥大化した建前の王国では、誰かが間違いに気がついても、その報告が決定権を持つ人にたどり着くのは会社が既に大量の出血をした後だ。しかも、神経の伝達が悪くて、失敗を記憶にとどめられないので、以後も、同じ失敗を繰り返す。あるいは失敗を繰り返さないように、一切の冒険を避け、つまらない企業になり下がってしまう。 そうならずに長期で会社を活性化し、再び世の中に生きた貢献をしたいのであれば、もっとも長期的かつ本質的な解決策は、今、少し遠回りをしてでも、一度立ち止まって組織をよりシンプルなものにつくり直すことだ。一九九七年にジョブズがそうしたように。