カネミ油症、孫世代に影響

http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20120623-OYS1T00276.htm

 1968年に表面化したカネミ油症問題で、ダイオキシン類が混入した食用油を20歳未満で摂取した女性患者の場合、その子と孫は男児の割合が日本人の平均よりも低いことがわかった。全国油症治療研究班(事務局・九州大)が22日発表した。油症が次世代以降にも何らかの影響を及ぼしているとみられ、子よりも孫世代に傾向が強く表れていた。研究班は今後、健康への影響も詳しく調べる方針。
 今回の調査は、国が2008年度に認定患者1131人を対象に実施した家族構成や健康状態のアンケートを分析した。その結果、20歳未満で被害を受けた女性から生まれた男児の割合は、日本人平均より6・4ポイント低い45・0%、女児は55・0%だった。さらに女児が成長し、孫世代の子を出産した場合、男児の割合はさらに下がり、34・8%だった。
 20歳以上で被害を受けた女性や男性については、日本人の平均と大きな差はなかったという。