世界で注目のジェスチャー入力技術、PC・テレビを変えるか

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK15029_V10C13A1000000/

 センサーの検出角度は150度。約60×60×60cmの範囲で3次元の動きを検出できる。例えば、10本の指を使った場合、毎秒290フレームの速度でそれぞれの指の動きを追い掛けることが可能だ。前後/左右/上下で検出精度は同じという。
 指などの動きから実際のUIに反映するまでの遅れ時間(レイテンシー)は3ミリ秒前後と短い。同社は、この検出装置を69.99米ドル(事前申し込みの価格)で2013年第1四半期中に売り出す。USB端子でパソコンにつなぐことで利用できる。

 同社は詳細を明かしていないが、高精度の動き検出を可能にする技術は検出アルゴリズムにあるという。同社の創業者の一人でCTO(最高技術責任者)のDavid Holtz氏が開発した。同氏は、22歳で数学の博士号を取得した、いわば「天才」。その後、NASA(米宇宙航空局)で働いた後、2010年にLeapを創業した。

 そのHoltz氏が数学の知見を基に編み出した検出アルゴリズムを用いた技術がLeapだ。「ソフトウエア処理の負荷も軽い」(Michael氏)という。今回のCESに合わせて、台湾のASUSと製品のOEM(相手先ブランドによる生産)供給で提携した。ASUSは、一部のパソコン新機種にLEAPの検出装置とソフトウエアを同梱して販売する。

 Michael氏は「現在のパソコンは、マウスとキーボードの操作を前提にデザインが決まっている。これを変えたい。検出技術はもちろん大切だが、より重要なのはユーザーが機器を操作する際の振る舞いを変えることだ」と意気込む。