2013年の働き方--インターネットの重力と可能性または焦燥

http://japan.zdnet.com/cio/sp_13workshift/35036484/2/

 さらに、こんなこともあった。あるイベント主催者から「SIerで働くエンジニアの未来」を考えるという趣旨のイベントを開催するので、パネリストとして登壇してほしいとの打診があった時のことである。

 クラウドの台頭でSIerのビジネスモデルは変化すると考えていたので、ぜひ登壇をと話を聞いたのだが、イベントの表向きのテーマとは裏腹に「SIerのエンジニアの危機感をあおり、スタートアップへ転職させることが狙い」なのだという。これを聞いて愕然とした。SIerで働く人間として真面目にSIerの今後を論じたいと思っていたのに、「さっさと転職した方が良い」と結論を出すのが狙いだったのだから。

 イベントのスポンサーは人材ビジネスの会社であり、当時はスマホエンジニアやソーシャルゲーム市場が勢いを見せていた時期だったので、SIer業界を「エンジニアの狩り場」として目を付けこのようなイベントを主催していたのである。
 「新しい生き方を語る」論者の背後には「ビジネス」があり、自分の生き方を考える人達のために語っているのではないのかもしれない、これが筆者の国内の働き方ブームに対して感じる「違和感」だった。

まぁ、そういう仕掛けだよね。