日本語のC++参考書の行く末

http://cpplover.blogspot.jp/2013/10/c.html

多くの稚拙なC++の参考書は、C++の標準規格を一度も読んだことがないド素人によって書かれている。このド素人は、C++の標準規格ではなく、手元にあるコンパイラーを信用する。「コンパイラーでコンパイルを通せば、それは合法なコードに違いない。コンパイルがエラーになれば、そのコードは違法なのだ」といった具合だ。これは正しいC++のコードの合法、違法を確かめる方法ではない。

読者の中には、C++11の参考書の紙の本を売ればいいのではないかと思う者がいるかもしれない。これは、全然金にならないのだ。死んだ木の本は、全くと言っていいほど金にならないのだ。

日本国内にC++のスポンサーが減ると、当然、C++WGの日本支部の活動も滞る。規格書の翻訳どころか、定期的な会合も開かれない。NBコメントをまとめて送るような活動もない。今、日本のC++WGの若い個人で参加しているメンバーがC++14で追加された新機能に関する会合を開くが、これはC++標準化委員会の中では行われない。単に個人の勉強会という形で行われる。スポンサーのいない世界では、標準化委員会の公式の会合というのは、手続きが煩雑なだけで利点がないのだ。

https://github.com/EzoeRyou/cpp-book