新技術:量子コンピュータ実現に向けさらに前進――量子エラー訂正に成功

http://eetimes.jp/ee/articles/1401/31/news065.html

 量子計算をエラーから守るアルゴリズムとしては、P.W.Shor氏(1995年)とA.Steane氏(1996年)によって、量子もつれを利用することで、守りたい量子ビットの中身を知ることなしにエラーに関する情報のみを引き出し、訂正できると示されている。ただ、この量子エラー訂正アルゴリズムを実証した実験例はこれまで、イオントラップや超伝導量子ビットなど、極低温を必要とするものや、多量子ビット化の拡張において限界のある核スピンの集団を用いるNMRに限られてきたという。量子コンピュータを単なる原理実証から実用化の段階へ進めるには、大規模化が可能な系で、量子エラー訂正をしながら計算できることを示す必要があった。