日本テレビに聞く「これからのHulu、TV局のネット施策」

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/20140325_640508.html

 我々はなんらかのアグリゲーター(コンテンツを意識的に集める側)とならないと、流通側に主導権をとられてしまい、単にコンテンツを渡すだけになってしまう。せっかくいいコンテンツを作っても、届け方次第では、我々にとっても、視聴者の方々にもいい結果にならないことになるかもしれません。

 最初は自分達のSVODプラットフォームをやってみようと思っていたのですが、なかなか単体では厳しい。dビデオ(筆者注:NTTドコモのSVODプラットフォーム)もあり、Huluもあり、彼らが一定の成功を収めている中で、我々が日本テレビの作品だけでSVODをやってどれだけの会員を集められるのか? 限界があります。
 そこにHuluさんからのお申し出がありました。ですので、一昨年の10月から、Huluさんと出資の話をさせていただきました。
 ここからは想像なんですけれど、アメリカのHuluの方も事業売却の話が出ていて、成立直前に来てはブレイク(破談)……ということを繰り返していましたよね。
 その過程で、1年あまり出資の話を交渉していく中で、結果的に「100%買いませんか?」という話が出てきました。1年半の交渉の中で、100%子会社化という件は、最後の最後、この2カ月で出てきた話なんです。
 そこからはトントン拍子で話が進んでいったんですが、結果としてはSVOD事業を(日本テレビが)引き継ぐことになった……というところなんですね。

 ある人は「闇鍋ですか」という表現をされたのですが、まさにそのつもりでやっていこうと考えています。

本気だから怖いなぁ。

 「もっとTV」ですか。あれは思想として「地上波ビジネスに貢献できるネットビジネスを考えましょう」ということで、電通さんの元で各地上波局が集まってやっているものです。各局色々な思惑はあり、出しているコンテンツは違いますが、少なくとも我々は「地上波番組のキャッチアップ」、見逃したものはここで見られますが、また地上波に帰ってきていただく、というビジネス手法です。ドラマはいま10話から12話しかなくて、1話見逃すとついていくのが非常につらいんですよ。「もっとTV」でカバーできる部分は多いと思います。しかし、「もっとTV」は電通さんのビジネスですので、今後どうなるかは電通さんの意思次第です。