ラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリンがGoogleを語る―ヘルス分野は規制が重荷、手を広げすぎた方が実は効率的

http://jp.techcrunch.com/2014/07/08/20140706google-co-founders-talk-long-term-innovation-making-big-bets-and-more-in-fireside-chat-with-vinod-khosla/

ヘルスは検索より大きいビジネスかもしれない。われわれも血糖をモニタするコンタクトレンズのようなプロダクトを開発している。…しかし一般論として、ヘルスは規制が煩瑣過ぎる。参入するするには苦労が大きい。私が長時間を費やしたいようなタイプの仕事ではない。われわれもある程度までヘルス関連のプロジェクトを進めているが、限定的なものに留まりそうだ。アメリカにおける規制の煩雑さで多くの起業家がこの分野への参入を躊躇していると思う。

この点については以前スティーブ・ジョブズに「きみらはいろいろなことをやり過ぎだ」と言われたことがある。私は「そうですね」と答えた。ジョブズの言うのも正しい。しかしこの問題には別の側面があって、私がそれに気づいたには比較的最近だ。つまり密接にからみあった問題は各部署では決定できなくなる。たとえばわれわれのインターネット・サービスはすべてが関連している。機能もユーザーインターフェイスGoogleらしくあらねばならない。そういう問題の調整は結局CEOのところまで上がってくる。
しかし自動走行車のことはサーゲイが取り仕切っている。私は自動走行車については何も調整する必要がない。自動走行車プロジェクトはGoogleの他の事業にほとんど影響を与えないからだ。同様にマップ事業部も独自に開発を進めている。プロジェクトというのは巨大化すると管理コストが指数関数的に増加していく。企業はとかく「この分野のことはよく知っている。だからその隣接分野をやろう」と考えがちだが、実はそこには落とし穴がある。巨大な一つのプロジェクトより関連性のあまりないプロジェクト多数の方が管理コストが低いということに私は気づいた。