セカイカメラの終わりとムーアの組織リーダーモデルについて

http://www.techvisor.jp/blog/archives/4269

ここで、参考になるのがジェフリー・ムーアによる組織リーダーのモデルです。詳しくは拙訳『エスケープ・ベロシティ』(Kindle版も出ました)の第6章「実行力」を参照して下さい。

ムーアによると組織のリーダーは以下の3タイプに分かれます。

1. インベンター:新しい商品やサービスを野性的な勘で生み出すことができる能力を持ったリーダーです(いわゆる「発明家」に限定されないので敢えてカナ書きします)。良い物ができてしまえばそこで満足でそれをどう商売にするかには関心が薄いことが多いです。

2. ディプロイヤー:インベンターが作り出した新しい商品やサービスを広く普及させていく能力を持ったリーダーです。具体的にはパートナーの獲得やエコシステム作りを得意とするリーダーです。

3. オプティマイザー:ディプロイヤーによって成功に導かれた商品やサービスをコストを抑えつつ安定的に提供していく能力を持ったリーダーです。俗に「ビーン・カウンター」とも呼ばれるタイプです。地味ではありますが、収益を生み出すリーダーであり企業の成長にとって不可欠です(オプティマイザーが生み出す収益があってこそインベンターが次のイノベーションに専念できるのです)。

そして、これらの3タイプはある意味天性のものなので1人のリーダーに任せてはいけない、3タイプのリーダー間でプロジェクトをうまくパスしていくことが、継続的な成長のために重要であるとムーアは説いています。