Canonical、Ubuntuのライセンス条項を修正--フリーソフトウェア財団など支援 - ZDNet Japan

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 今回、FSFおよびSFCとの協議を通じてCanonicalはライセンス条項を一部修正し、「Ubuntuは数多くの創作物の集合体であり、各創作物には各自のライセンス条項が適用され、それらのライセンス条項で許諾される権利が、Ubuntuのライセンス条項により修正または制限されることはない」という主旨の条項を追加した。この件に関し、Canonical最高経営責任者(CEO)であるJane Silber氏は、Ubuntuのライセンス条項に関する誤解を払拭するため、条項を追加または修正することにやぶさかではなく、今後もライセンス条項の改善に努めていきたいと述べている。

 一方のFSFは、今回の修正は重要な前進であるとしながらも、完璧な解決策だとは考えていない。FSFによると、GNU GPLで許諾されているユーザーの権限が制限されたり、Ubuntuを構成する各創作物のコピーレフトが阻害されたりするという喫緊の問題は、今回の修正によって解決されたが、Ubuntuのライセンス条項には未解決の問題がまだ残されているという。そのため、FSFは今後もCanonicalに対し、GNU GPLを尊重し、フリーソフト開発者への訴訟を目的とした著作権の濫用を控え、商標権に関する条項を明確化し、商標や著作物利用の自由度を改善し、コピーレフトを阻害しないよう求めていく方針である。