【佐藤カフジのVR GAMING TODAY!】「サマーレッスン」は“VRの未来”のための試金石 - GAME Watch

http://game.watch.impress.co.jp/docs/series/vrgaming/20150728_711483.html

 「スペックにかけるところが違いますね。格闘ゲームでは大量のモーションの制御をどうやるかが一番大変です。骨構造やモデリングも、横から見たときに格好良く見えるよう作られているので、他のジャンルとは力を注ぐポイントが違うんです。これに対して、『サマーレッスン』では見て分かる通り動きが繊細なんです。あれだけ多彩な表情を見せてプレーヤーにきっちり目線をあわせてしゃべる。まゆの傾き、口の開き方、ちょっと違うだけで気持ち悪かったり、大げさに感じられてしまう。逆に表情が硬いと人形のように見えてしまいます。動きも、人間らしくノイズが乗ってないといけないんです。でもほんとにノイズだといけないので、データの丸め方を工夫したりとか。また、ライティングも、常に良い見え方がするように、いい嘘のつきかたをしなければなりません。かなり意図的にいじっています」(原田氏)

 「そもそも事業化することに苦労しています。なぜかというと、ようやくVRを社内の人たちに理解してもらえるまで、僕らからするともう3年越しですよ。身の回りでこれですから、これは一般に広めるのは大変だぞと。アンテナの高い人達は比較的すぐ反応してくれたのですが、当然ながら世の中的にはまだ事業化が見えない。こんなに話題が先行してコアな人達が大騒ぎしているのに、こんなに商売として成り立たなさそうなガジェットって珍しいですよ。そこが従来と全く違うところなんです。」(原田氏)