なぜ人は新しい情報を欲するのか:「情報中毒」と「好奇心のパラドックス」 « WIRED.jp

http://wired.jp/2010/11/30/%e3%80%8c%e6%83%85%e5%a0%b1%e4%b8%ad%e6%af%92%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%80%8c%e5%a5%bd%e5%a5%87%e5%bf%83%e3%81%ae%e3%83%91%e3%83%a9%e3%83%89%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e3%80%8d/
情報は麻薬と同じなら、安くお手軽に手に入る時代になったもんだ。

それは、われわれの脳のなかで情報が報酬を引き起こす仕組みと関係している。脳細胞は、「すでに知っている事柄」について、さらなる情報を求めるよう調整されている。要するに、脳細胞は常に、自らの「予測誤差信号」(prediction-error signal)、すなわち予測と実際に生じるものとの差を縮小しようとするのだ。

多くの実験から、われわれのドーパミン作動性ニューロン神経伝達物質としてドーパミンを放出するニューロン)は、報酬そのものに反応するのではなく、報酬を予期させる確かな情報をいち早く見つけようとする性質を持っていることが明らかになっている。※ドーパミンニューロンは、予測していたよりも報酬が大きいときに発火する(すなわち報酬予測誤差信号を担う)ということが諸研究から示唆されている。
だからこそ、われわれは「新しい事実」を強く欲するのだ。すでに知っている「古い事実」を更新し、認知モデルを前進させる手段として、「新しい事実」が欲されるのだ。