「古細菌」感染で脳脊髄炎 認知症患者、ウイルス・細菌とは別  :日本経済新聞

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG13H7K_T10C15A8000000/

 チームによると、2005〜12年にかけて、認知症状が進行する南九州の40〜70代の男女4人に対する病気の原因究明過程で、磁気共鳴画像装置(MRI)で脳や脊髄に炎症が見つかった。4人の患者で脳の組織の一部を顕微鏡で調べたところ、核や細胞壁を持たない未知の微生物が血管の周りに集まっていた。

 微生物のDNAを調べると、塩分の強い環境にすむ「高度好塩菌」という古細菌の一種と似た配列が多数見つかり、形状などから新種の古細菌と判断したという。いずれの患者も抗菌薬などで症状が改善した。古細菌は、細胞内に核を持つ細菌とは進化の系統上、別の生物とされている。