IoT の推進には Fog コンピューティングが不可欠だ: その理由を考えてみよう! | Agile Cat --- in the cloud

https://agilecatcloud.com/2016/05/10/is-fog-computing-the-next-big-thing-in-iot/

たとえば、LP ガスのシステムにおいて、圧力と温度のしきい値に異変を検知した後に、IoT クラウドが再充填マシンをシャットダウンするのでは、遅いのだ。その代わりに、ローカルにおいてミリ秒内で異変が検出され、何らかのルールが迅速にアクションを起こす仕組みが必要になる。こうしたローカル処理が要求される、もう一方のシナリオはヘルスケアである。ヘルスケア企業におけるデータの機密性を考えると、救命システムから生成された重要なデータを、ストリーミングするという選択はあり得ない。それらのデータは、ローカルで処理される必要があるが、その理由としては、ラウンドトリップの排除だけではなく、患者を特定できるデータの匿名化というニーズもあるだろう。
ローカル・データセンターとクラウドの間に IoT ワークロードを分配するという要求から、Fog コンピューティングと呼ばれるアーキテクチャ・パターンが生まれた。産業用のオートメーションを取り扱う大企業は、IoT のために特化されたデータセンター内に、自身のインフラストラクチャを展開する必要がある。このようなインフラストラクチャは、コンピューティング/ストレージ/ネットワークで構成されるリソースのクラスタであり、IoT データをローカルで処理するだけの、充分なパワーを必要とする。このような、エッジに展開されるクラスタを、Fog レイヤと呼ぶ。このエッジ・ロケーションにおいて、クラウドの機能を模倣する Fog コンピューティングが、重労働にも耐えうるクラウドという、新しいメリットを生み出す。つまり、Fog コンピューティングと IoT の関係は、Hybrid クラウドエンタープライズ IT の関係に近いものとなる。いずれのアーキテクチャも、それぞれの世界に長所をもたらす。