ゴムライク素材での3Dプリンタ出力テスト
JAGOVISORのスマホストッパー部分は、スチールの骨の入ったゴムを使っている。
ゴムなので劣化するのと、色移りするのと、切断しにくく切断加工してくれないのと、黒しかないのと、単価が高いのがネック。
しかし、入手可能な20種類くらいのエッジモール材を取り寄せて、唯一使えたのがこれ。
7.5mmΦのRにフィットする素材は他にはみつからなかった。
コストダウンと加工の手間を省くため、シリコンでオリジナルを製造できないかというのは前から検討していた。最近は、精度は犠牲になり数は取れないものの簡易金型を使って安価にやるところも出てきている。
そこで、2年くらい前からあたりをつけていた不二ゴムさんに相談してみた。結局、金型があったり、取り数があったりするので、単価はあまり下がらないということがわかったのだけど、フィットする構造と手軽さがあって諦めきれない。
コストが高いこともあって、ぶっつけ本番も怖いので、どんな仕上がりになるのか3Dプリンタでの試作をしてみることにした。
設計はやってほしいということだったので、Rhinocerosでさくさく作る。ゴム系は本番含めて、縮みやヒケはほとんど考慮する必要がないというのも扱い安い。
なので、サイズは実寸ジャストで仕上げる。
ゴムライクは、3Dプリントの出力サービスでも、あんまり扱っているところがない。機材が高価だし、お客もそれほど付かないからかな。
今回、出力に使った機材は "stratasys Objet260 Connex3"。CAD環境とか含めて三千万だって。家が立つわぁ。二種類の素材の同時出力が可能なタイプ。
伺った時には、もう出力は終わってしまっていた。
見学できるかも!と思ってメール送った時には、すでに梱包中。残念。
こんな風に出力されるらしい。
サポート材は、プラ系のと違って、ほろほろ崩れる感じの素材。
グミを轢き潰したような手触り。臭いはほとんどない。
プラ系と違って溶剤で溶かすようなことはせず、手で取り除いてウォータージェットでクリーニングするそう。
扱いが楽でうらやましい。サポート出力するような高級なプラ機は、サポート剤を溶かす溶剤の管理やら、廃液の処理やらたいへんなので。
出力したのは、こんな感じ。
付けてみる。
ちょっと取り付けが難しい。
隙間の1.5mmも忠実に出ている。
スマホを入れても、しっかり固定されている。
グリップは前ほどじゃないけど、必要十分。シリコンになったら、もうちょっと出るかな。
あとは、金型か。クラウドファンディングでもするかな...