Blogの海で溺れそう

MLの流れの減少を見ていると、情報の表出の手段がBlogに変化してきているのをヒシヒシと感じる。
ただ、Blogはその中に含む内容が雑多で、MLのような一貫したテーマ性が低く、それぞれの記事の品質が高くても、特定の目的で情報を探す立場から言うとノイズが多い。また、有効な検索手段もまだ確立されておらず、サーチエンジンなどに頼っていては目的の情報にたどりつけないため、いきおい多くのBlogをRSSアグリゲータ経由で追っかけることになる。それでも、サイトを渡り歩く手間だけは減ったものの日常的な追っかけ作業を行うボリュームそのものは減らないどころか増える一方になり、かつそれぞれのS/N比が上がったわけでもない。破錠は目前だ。
Blog間のリンクを確立する手段として、Trackbackというコンテンツを相互に接続する機能があるけれど、これを発信するのは若干の手間がかかるため、それほど活用されているとはいえない。しかし、実際に情報をトレースする場合は、このTrackbackは有効だ。また、被リンクを表示する機能をもったBlogシステムもあり、それも有効な追跡手段になる。しかし、これらの手段を使って何かを追いかける場合には、とても多くの労力が必要だ。
Blogの海を泳ぐのは広すぎて助けが少なすぎるので、とても疲れる作業になってしまう。
この不便さを解消するのに、Trackbackリンクを自動で構築してくれるようなシステムはないだろうか。わざわざTrackbackを送信しなくても、自分の日記のRSSとして、Trackback先を書いておくと、RSSアグリゲータのほうでTrackbackを送信してくれるようなもの。あ、「はてな」の中はそうなっているか。
これをBlog間共通のプロトコルとして拡張しても、書く側の手間はたいして変わらないからダメか。
んじゃ、汎用のWikiNameみたいにカテゴリフラッグをつけておくと、Blogシステム側でカテゴリpingサーバーにpingを打ってくれて、関連情報を一覧できるようなものはダメかな。COREBlogping機能にカテゴリを乗せられるようにした感じ。んで、これをメタなRSSとしてカテゴライズして出しなおす。カテゴリを収斂していくような仕組みが必要だな。これも「はてな」のキーワード機能が参考になる部分を持っている。キーワードの定義化やキーワード間の関連を定義できるのは便利だ。
Blogで、有用な情報を読む手段というのが、どうにも限られていて、分散しているだけのようなので、これを解決する手段というのは必要ではないかと思うのだけど、これという決定的なアイディアが出てこないな。
でも、このままだと「アリス」のように涙の海で溺れてしまうよ。Webがカテゴライズされたリンク集からサーチエンジンによって大きく進化したように、Blogにもそういうものが必要なんだよなぁ。でも、それは検索エンジンの仕事とはちょっと違うと感じている。
「日本のZope情報」を人手に頼らずメタなカテゴリでやる方法、そしてその結果が検索できるというのがほしいのかな。