宇宙からの素粒子利用、福島原発炉心の透視作戦

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20120107-OYT8T00562.htm

 開発を進めているのは、名古屋大素粒子宇宙起源研究機構の中村光広准教授らのグループ。レントゲンのエックス線の代わりに、素粒子の一種「ミュー粒子」を使う。この粒子は物質を貫通する力が強い一方、通り抜ける物質の密度が高いほど吸収され、数が減る。このため、原子炉内を通過する粒子を観測すると、炉内密度の違いがわかる。

 総面積1平方メートルの特殊なフィルムを原子炉の近くに設置。粒子の痕跡を写し出して内部を画像化する。核燃料は鉄などの炉の材料に比べて密度が高く、燃料のある部分はフィルムに淡く写り、溶融燃料の位置や形状が鮮明にわかることが期待される。