欧州にみるIoT活用とリスク管理への挑戦
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1411/25/news013.html
2007年1月、欧州連合(EU)は、「第7次欧州研究開発フレームワーク計画(FP7)」を開始した。その一環として、2011年12月からアイルランド国立大学ゴールウェイ校(NUI Galway)がコーディネーター役となり、ギリシャ(アテネインフォメーションテクノロジーおよびSENSAPマイクロシステムズ)、スイス(スイス連邦工科大学ローザンヌ校)、ドイツ(フラウンホーファー研究機構)、マルタ(AcrossLimits)、オーストラリア(豪州連邦科学産業研究機構)、クロアチア(ザグレブ大学)などのパートナーが参画する、「OpenIoT」という国際協働プロジェクトが行われている。
OpenIoTは、センサ機器が使われている場所に関係なく、センサ・クラウドを介して情報を収集するオープンソースベースのミドルウェアを開発し、クラウド環境上で「≪Sensing as a Service≪」型のセンシングサービスを導入することを目的としている。
センサ・クラウドの多くは、クラウド内におけるデータストリームの統合に注力しているが、人手を介さずにコンピュータが自律的に処理するセマンティック技術の相互交換性が担保されていない。このため、分散する無数のデバイスから収集された「IoT」(Internet of Things:モノのインターネット)のビッグデータ分析の効率化・自動化には限界がある。そこで、データ記述の共通語彙をメタデータとして付与するオントロジーを整理して標準化し、IoTのセマンティック技術の相互交換性を確保しようというのが、このプロジェクトの狙いだ。
2012年5月、パブリッククラウドサービス上に最初のOpenIoTのプロトタイプが実装され、同年5月には完全なオープンソースのフレームワークがリリースされた。その後、2013年5月にリアルタイムのオンデマンド型IoTサービスを生成し、IoTサービス間の相互交換性を実現するOpenIoTミドルウェアがリリースされている。
http://openiot.eu/
https://github.com/OpenIotOrg
https://www.youtube.com/user/OpenIoT